インフォシェア株式会社 小林茉利奈
みなさま、こんにちは。インフォシェアの小林と申します。
本稿では、ドキュメント ID についてご紹介いたします。
SharePoint でも共有サーバーでも、ドキュメントの管理場所を移動することはよくあるかと思います。
ここで発生する問題として、ドキュメントへのリンクがあります。ドキュメントが別のライブラリやフォルダに移動されると、リンクは当然移動先のものとなり、無効になってしまいます。
SharePoint では、ドキュメント ID の設定を有効にすることによって、ドキュメント ID に基づいたURLが作成されます。
そのため、ドキュメントが移動してもURLが有効に機能し、ドキュメント ID をもとに検索することができます。(ドキュメントがコピーされた場合は、新しいドキュメント ID が割り当てられます。)
≪ドキュメントをフォルダに移動してみる≫
※ドキュメント ID および URL は変わりません。
また、「ドキュメント ID による検索」 Web パーツを利用すると、ドキュメント ID をもとに検索を行うことができます。
もちろん、通常の検索ボックスにドキュメント ID を入力して検索することも可能です
≪ドキュメント ID による検索 Web パーツ≫
検索したいドキュメントのドキュメント ID を入力して右端のアイコンをクリックすると、ドキュメントが表示されます。
以上のように、ドキュメント ID を用いることで、ドキュメントの追跡が可能となります。
■参考
ドキュメント ID に関して詳しく知りたい方は、下記をご参照ください。
ドキュメントIDとDocIDサービス(SharePoint Server 2010):
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ee559302(v=office.14).aspx
SharePoint Server 2010のドキュメントID:
http://blogs.msdn.com/b/sharepoint_jp/archive/2011/11/10/sharepoint-server-2010-id.aspx
以下では、ドキュメント ID の設定方法と「ドキュメント ID による検索」 Web パーツの設定方法を説明します。
(1)ドキュメント ID の設定方法
ドキュメント ID の設定を行うには、サイトコレクションの管理者の権限が必要です。
1.SharePoint のトップサイトを開きます。
2.[設定]をクリックし、[サイトの設定] を選択します。
3.サイトコレクションの管理セクションの[サイトコレクションの機能]をクリックします。
4.[Document ID Service]の[アクティブ化]をクリックします。
5.上図の[サイトの設定]をクリックします。
6.サイトコレクションの管理セクションの[ドキュメント ID の設定]をクリックします。
7.ドキュメントの ID の割り当てセクションで、[ドキュメント ID の割り当て]にチェックを入れます。
8.上図の[ID の先頭に付ける文字]では、 ID の先頭に文字を設定ことができます。
例えば「INFOSHARE」と設定した場合は、ドキュメント ID は下図のようになります。
9.[ドキュメント ID 参照の検索範囲]では、範囲を指定することでサイトコレクションを横断する検索が可能となります。
10.上図の[OK]をクリックします。
以上で設定は完了です。
ドキュメント ID の設定の反映にはしばらく時間がかかります。(既定では夜間に実行されます。)
(2)「ドキュメント ID の検索」 Web パーツ
Web パーツとは、画面の構成部品のことです。 Web パーツを活用することで、リストやライブラリとの連携や、画像等を挿入することができます。
1.「ドキュメント ID の検索」Web パーツを挿入したい SharePoint のページを表示します。
2.[サイトの設定]をクリックして、[ページの編集]を選択します。
3.Web パーツを挿入したい場所にカーソルを合わせ、クリックします。
4.ページ上部の[挿入]タブをクリックし、[Web パーツ]を選択します。
5.カテゴリ セクションから[検索]をクリックし、パーツセクションから[ドキュメント ID による検索]を選択して[追加]をクリックします。
6.Web パーツが追加されました。
7.画面上部の[ページ]をクリックし、[保存]を選択します。
以上で「ドキュメント ID による検索」Webパーツが追加できました。